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2018年10月21日
ブログ

お隣の人が境界を認めてくれないんです

お付き合いのある不動産会社の方より「不動産売買の件でご相談があるのですが‥」と留守電が入っていることに気づいて、折返しの電話をすることに。お話を聞くと売主さんも仲介に入る不動産会社の方も困っている様子~さて、どうすればいいいのか。

土地を処分し各兄弟間で現金で分けることにしました

お一人住まいだったお母様がお亡くなりになりに相続が発生しました。お子さん3人は既に独立され住宅を所有、お母様がお住まいだった実家は処分をし、現金で分けることになりました。ご実家近くの不動産会社に売却相談をしたところ、築39年のお住まいを取り壊して更地にて売ったほうがよいとのことだったので、遺品整理をし売りに出す準備をされていました。たまたまご近所にお住まいの方が二世帯住宅用地を探されておりトントン拍子に話が進み、契約を段取りしたところ問題が発生しました。

測量の立会いをされたお隣の所有者から「その境界は違います!その石の30センチ右側にある鋲が境界です」

お子さんたちで遺品整理をした後、不要な物は業者に依頼し処分をしました。土地家屋調査士に測量を依頼、近隣4名の方に境界立会いをしたところ東側隣接の所有者から「その境界は違います!その石の30センチ右側にある鋲が境界です」と言われてしまいました。多少の誤差はあれども埋設される境界のポイントで間違いありません。法務局保管の測量図を元に現地の境界と照合しても、お隣の方の言われる鋲が境界ではありません。

土地家屋調査士が作成した現況図を元に不動産会社の方は何度も説明に赴かれたそうですが『亡くなった父から聞いているので間違いはない。そちらの言っている境界は認められない。ブロック塀を建てるのは自由だけど鋲を境にしてください』~暗礁に乗り上げてしまいました。「鈴木さん、このようなケースは扱ったことあります。弊社ではないので‥どうしたらいいか知恵を貸してください」

裁判ではなく『筆界特定制度』を利用して解決する

筆界特定制度は、裁判では時間や費用がかかりすぎるなどの課題を解決するために、平成18年に始まった制度です。この制度は裁判所ではなく法務局で行う手続きで、土地の所有者が筆界を特定したいときに申請を行います。主に土地家屋調査士や弁護士などが筆界調査委員となって必要な調査を行い、その意見を踏まえて法務局の筆界特定登記官が筆界を特定するものです。筆界(境界)確定訴訟は数年程度かかることが多いのに対して、筆界特定制度の平均処理期間は約1年ぐらいと言われています。

『エッ、筆界特定制度でも1年近くもかかるんですか!』

筆界(境界)確定訴訟の件数は大幅に減りましたが筆界特定制度は増えています。訴訟はハードルが高いと躊躇されていた方の利用も増えたことが要因と言われています。手続き費用(測量費用)は土地の広さや測量の難易度でケースバイケースですが、決して安価ではありません。

「相手側の主張を受け入れた場合、何㎡減るのですか?単価はいくら減りますか?」時間軸で損得勘定する法

話を聞きおおよその状況が理解できたので私の考えをお伝えしました。

「相手の主張する鋲が境界とすると何㎡減り、単価はいくら減るのですか?」

『約2,5㎡‥坪60万円程度だから45万円程度でしょうか』

「大胆な事を申し上げますが、売主さん3人にとって約1年という時間と45万円というお金とどちらが重要ですか?境界石は境界石、立会承諾は立会承諾、微妙にズレがあるのはなんともし難たいんです。私も言われるままでいいのか?という気持ちはありますが、お子さん3人に全てをお伝えし判断を仰いだほうが良いですよ」

『やっぱり、そうなるのですか‥」

「理に合わないことを主張される人に理屈で話をするのは手間と暇がかかります。もちろん筋道を通すことも必要ですが、時間軸で損得勘定することも必要です。境界石でのトラブルは感情剥き出しになり精神的にまいってしまう場合が多いです。45万円は大きなお金です。でも3人で割れば一人あたり15万円‥ちょっと目線を変えて考えたらいかがでしょうか?」

『わかりました。さすが実践でやっている人の話ですね』

まとめ

土地や戸建住宅を売る場合は測量をし、境界を特定、面積を確定することが必要です。公簿売買(登記簿記載面積)でも境界の明示は売主の責任です。ご健康のうちに相続の話し合いをするのは躊躇されることかと思います。ご本人がお亡くなりになり相続が発生した後、今回のようなことが起きた場合は解決を導き出すことに時間やお金がかかる場合が多くなります。例え、時間やお金に余裕があっても精神的に辛くなることもあります。いづれ処分する、もしかしたら処分するかも‥転ばぬ先の杖、お隣との境界はハッキリとさせておきましょう。
この記事を書いた人
鈴木 義晴 スズキ ヨシハル
鈴木 義晴
西東京市やお隣の練馬区の地域お役立ち情報(イベント情報・暮らしに役立つ情報)や不動産全般に関する情報を毎日発信しています。特にこだわるのは『西東京市をもっと元気に!』~地域で頑張る(顔晴る)人、お店を紹介しています。是非、お引き立てください。
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