大手5行が住宅ローン金利を引き上げ
大手銀行5行は4月30日、5月の住宅ローン金利を発表し、代表的な固定期間10年の基準金利を発表しました。日本銀行が年内にも追加の利上げを行うとの見方が強まってきており、参考指標となる長期金利が上昇していることを踏まえたと思われます。
10年固定型の大手5行の最優遇金利一覧
三菱UFJ銀行が0.08%引き上げ1.06%
三井住友銀行が0.31%引き上げ1.70%
三井住友信託銀行が0.120%引き上げ1.345%
みずほ銀行が0.10%引き上げ1.50%
りそな銀行が0.14%引き上げ1.78%。
変動型金利は変わらず据え置きに
変動金利型は5行とも据え置きました。ただ今後、日本銀行が追加利上げに踏み切れば、変動金利型も引き上げる可能性があると思われます。お住まいのご購入をお考えの方は、今後の金利動向に注視なさってください。
変動金利と固定金利のどちらを選ぶべきか?
住宅購入を前に多くの人が直面するテーマですが、では、実際のローン利用者はどちらを選んでいるのでしょうか。住宅金融支援機構が行っている「民間住宅ローン利用者の実態調査(2021年4月調査)」によると、変動金利を選んだ人は全体の68.1%。対して、全期間固定型は11.2%。残りの20.7%が固定期間選択型(固定2年、3年、5年など)となっています。
同調査によると、2009年以降(年1~3回実施)はいずれも変動金利がトップでしたが、2017年頃からさらにその数値を伸ばし、先の調査では70%に迫るほどです。一方、全期間固定型は 6〜7年前の3分の1程度にまで下がっています。
変動金利が人気となる理由は、やはりその金利の低さでしょう。0.5%を下回る数値もいまやめずらしくありません。かつては借入額の倍と言われた総返済額も、この水準になると6~9%増といった程度。契約時に迷うのも無理はありません。
しかし、一方で心配となるのが金利上昇リスク。変動金利は市場金利の動きに関係なく、借入開始から5年間は返済額が固定されます。しかし、その間金利が上昇すれば、毎月の返済額に占める元本の割合で調整されるため、金利のアップ分を免れているわけではないのです。
金利の動きは誰も予測できない!
となると、将来の金利の動向を正しく読むことができれば、どちらが有利かを判断できることになります。しかし、それはほぼ不可能です。結局のところ、ローンの利用者が変動リスクにどれだけ対処できるか。そのことをローン選択の判断材料にしてはどうでしょう。
変動金利を選択するとメリットの方が大きいケースは、家計に比較的余裕があり、自己資金が多く、貯蓄などで金利上昇に対応できる人。借入額が少ない、借入期間が短いといった人も該当します。金利が低い分、元本がより早く減っていくため、返済効率も高くなります。
対して、変動金利を選ぶとデメリットの方が大きいのは、住宅ローンの支払いにより家計に余裕がないといったケース。30年、35年といった長期で借りている場合も、金利上昇リスクは高まります。そういった場合、確実に返済できる全期間固定を選択すべきでしょう。
また、最近は、変動金利と全期間固定を組み合わせた「金利ミックス型」の利用者も増えています。すべて全期間固定で借りるよりも毎月の返済額が低く、同時に金利上昇のリスクも変動金利のみで借りるより抑えられます。借入額に対してそれぞれの割合をどうするかが利用ポイントになりますので、無理のない返済可能額を基準にしながら、検討すべきでしょう。
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