昭和42年築の古い家でも売れます!!
西武新宿線の最寄り駅より徒歩15分の住宅地に所在する、昭和41年4月築の空き家です。諸事情がありご相談をいただいてから約1年が経過、この度ご契約をいただきました。取引にあたり次から次と出てくる問題‥少し頭を使うことに。どのようなことが問題として発生したのか解説します。そして「空き家」をならない方法を解説します。
この2年で状況が変化‥愛されたお店が空き家
この家がなぜ空き家になったのか?を簡単に説明します。
ご夫婦で長年「ラーメン店」を営み、この地に暮らし始めて50数年が過ぎました。元気だった奥様が2年前に先立ちました。ご主人様がお一人暮らしをしていたのですが、体調を崩され施設に入所。地元で愛されたお店が空き家になってしまうことになったのです。遠い親戚の方がいるだけでお身内の方はいません。いろいろ相談しましたが「売るしかない」と判断されたのです。
境界が不明・隣地へ越境・契約不適合免責‥現況有姿
いざっ、売ることに舵を切ったものの問題が山積、大まかに解説すると‥
【境界が不明】
調査の結果、前面道路は個人の所有地。ですが管理者は市、建築基準法に合致した公道。ちゃんと区域図はあるも接する土地の境界が不明。法務局保管の測量図はありますが昭和44年当時に作成されたもので、参考程度にしかなりません。
【隣地への越境】
お隣に雨樋や室外機の一部が上空越境していることが目視できました。境界が特定されないので何とも言えませんが、お隣の雨樋や室外機の一部も越境されているようにも目視。つまり「越境していて越境されている」といった状態。お隣との間に「覚書」のような書類があるのか?探したものの発見できません。念のためお隣に確認しましたが詳細が掴めない状況。
【契約不適合免責】
増築した1階部分の浴室の窓が割れており、雨水が室内に入った形跡が確認できます。また2階ベランダの腐食が激しく、危なくてベランダに上がることが出来ません。建物の経年劣化が酷く、昔で言う瑕疵担保責任、今で言う契約不適合について免責にするしかありません。
【取り残された生活用品】
ご覧のように建物内には家具など生活用品が残されている状況です。家電製品は処分し、貴重品などは遠い親戚の方に足を運んでいただき整理、処分するだけの状態にしました。
将来までも売主の責任が問われることがないよう、買主に知りうる全てのことを伝えてリスクを明確にする
今回の取引は次のような条件を付けました
【境界が不明】
→買主の負担と責任で測量を実施する
【隣地への越境】
→測量の結果に基づいてお隣と話し合いをする
【契約不適合免責】
→現況での売買。売主の責任は免責とする
【取り残された生活用品】
→売主には生活用品の所有権を放棄していただき買主にて処分する
調査した結果のマイナスポイントを明確にし、先将来までも売主に責任と負担が発生しないように買主に伝えました。買主は当然リスクを背負うことになりますので、売主は通常の売買価格より安価での取引となります。
より高く売ることも売買の方法ですが、この度は「より確実に売り、トラブルにならない方法」を選択したことになります。
心も、身体も元気なうちに「どうするか?」決める
お子さんいてもいなくても、頼れる親族がいてもいなくても、答えは1つです。あなた自身が心も、身体も元気なうちに『持っている不動産の将来のありかたを決めておくことです。
お子さん達が決めるから‥それではダメです!
あなたに万が一の事があった場合、残された家族はあなたの思うような気持ちにはなれません。「親が建てた家だから‥簡単には処分できない」、「思い出のある品物を捨てることは出来ない」、「取り敢えず時間をかけてゆっくり考えよう」このようになるのです。
だからこそ、あなた自身で「どうするか?」を決めておかなければならないのです。
あなたは今の家をどうしたいですか?
繰り返してお伝えします!
あなた自身が心も、身体も元気なうちに、
持っている不動産の将来のありかたを決めておくことです。
パートナーやお子さんを心の負担をかけないためにも、今の家をどうしたいのか?を具体的にお考えになってください。お子さんに住んでもらいたいのか?売って施設に入ってほしいのか?‥その方針を示してみてはいかがでしょうか?
先ずは、そこからスタートしてみませんか?
この8月で60になりました。
両親を看取り今は家内と二人です。
あなたの思いを私にお聴かせください。
【J:COMに出演しました】
たまろくと人図鑑 第207回 鈴木義晴さん(2/1放送)
https://www.youtube.com/watch?v=xzILTmouSdA&t=7s
【鈴木義晴のプロフィール】
頑張るではなく「顔晴る」の意味
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