空室には空室なりの理由があります
「数年前に外壁塗装や防水工事を実施して見た目はキレイなのですが、なぜか空室が続いているのです。」
という大家さん。
全てを管理会社に任せたがゆえに起こった!
敷地内は2週間に1回、シルバー人材の方に清掃業務を依頼していますが、掃除道具は階段下に置かれたまま・・・
「ちゃんと物置を設置するべきでは・・・」
空室である室内はリフォーム(原状回復)はされているのですがホコリが目立ちます。内玄関にはゴミが溜まっていて、少なからずムッとした匂い。
驚くのは100万円以上を費やしたというリフォーム?!
「エッ、これが??」
キッチンと給湯器を新規交換、壁紙やクッションフロアー、襖を張り替えただけです。
何の変哲もない「ただ補修しただけか?」と思えるほどの仕上がり
失礼を承知でお聞きしました!
「あの~この部屋を借りたいと思いますか?入居者が借りたいと思う部屋になっていませんよ。オーナーさんはそう感じませんか?」
『う~ん、管理会社に任せていたから・・・確かに味も素っ気もないリフォームだと感じるけど・・・」
調査のために駅から2往復しました。驚くほどにファミリータイプと思われるアパートやマンションが多くあります。外から見ても空室だと感じる建物もたくさんありました。
「どのような条件でどのような募集をしているのですか?」と尋ねると・・・
『管理会社に任せているのでよくわからないんです』
レントロールはどうなっていますか?
「レントロールを見せていただけますか?」
とお聞きすると
『レントロールって家賃表みたいな書類のことですか?』
と言われビックリしました。正直これは大変なことになりそうだと感じたしだいです。
【お金の入と出を掌握しましょう】
どのような人が、どのような条件で、借りているのか?属性は?賃料や共益費の金額は?保証会社は?保証人は?契約期間は?クリーニング費用は?鍵交換代は?
年間の固定資産税都市計画税は?共用部分の電気代は?受水槽の点検費用は?火災報知器の点検費用は?
これらを網羅するのがレントロールです。
【管理会社との委託契約】
管理会社の管理手数料は家賃の5%です。
委託している契約内容はどのようになっていますか?
・・・(沈黙)
管理会社に毎月1万数千円を管理手数料として支払い続けています!?
駅周辺の不動産会社は空室だとは知らなかった
管理会社は自社ホームページ(専任媒介と表示)には掲載していますが
レインズ(国土交通大臣が定めた指定流通機構)には登録していません。
【自社のお客さんにしか紹介しない囲い込み】
駅周辺の数社に直接お伺いし
「こちらのマンションだとお家賃いくらぐらいであれば、お客様に紹介していただけますか?」
と尋ねると
「エッ、まだ空室なんですか?もう、だいぶ空いているでしょう。僕が案内したのが1年ぐらい前、レインズが落とされていたから、すっかり決まったものだと思っていました」
入居者募集の前にするべき事がある!
外国籍の人への対応、ルームシェアの対応など決めなければならないことがあります。
そのようなことは賃貸条件であり、一定のルールのもと考えればいいことです。
わたしが賃貸管理において一番大切にしたいことは「信頼の構築」です。
わたしにできることを明確にし実行すること。
大家さんに協力いただくべきこと示しお手伝いしてもらうこと。
要は協働作業!そう信頼関係があってこそなのです。
大家業は決して甘くはありません!
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